ジャストシステムが発売している日本語入力ソフト「ATOK」。
そのサブスクである「ATOK Passport」はお得なサービスなのか。
8年以上このサービスを使い続けている三毛フミです。
改めて「ATOK」の良さを説明し、イマイチところも含めて記事にしました。
パソコン業務の改善にもオススメします。
- サブスクとは?
- 三毛フミの契約しているサービス
- その2「ジャストシステム ATOK Passport」
- ATOKを導入するメリットはなにがある?
- 多機能であるがゆえのデメリット
- サブスクリプション版のプランをご紹介
- ・「ATOK Passport」は業務改善したい人におすすめ
サブスクとは?
「サブスク」とは「サブスクリプションサービス」の略語。
月額○○円! とか 年間○○円 とかの利用料を払う契約方式。
期間で契約しますので、やめることも自由自在なのです。
反面、買い切りのように自分に残るものがありません。
しかし無料版がコースにあるのならデータが残されることは多いです。
三毛フミの契約しているサービス
解説前に三毛フミが現在契約しているリストです。
1.Microsoft office
2.iCloud
3.Google One
4.ジャストシステム ATOK passport
5.マインドマイスター(年払い)
6.GRC
7.アマゾンプライム
8.アマゾンミュージックアンリミテッド
仕事のために契約しているサービスもあります。
すこしでも効率が良くならないかと行動した結果です。
ざっと見直してみても「いらないな」とは思いませんでした。
その理由を個別に説明していきます。
その2「ジャストシステム ATOK Passport」
今回は「ジャストシステム ATOK Passport」についてです。
ATOK(エイトック)はジャストシステムが発売する日本語入力ソフト(IME)です。
連文節変換機能に優れており、単語として変換していくよりも文章として変換することでより適正な変換候補を選んでくれる機能に惹かれ、長年愛用しています。
サブスクリプションサービスとしてはコスパが良い部類の「ATOK Passport」
快適な文章入力を実現するために、ジャストシステムはこれでもかというくらいに新機能を搭載してきます。
「ATOK Passport」はその新機能を思う存分に体験することができるサブスクリプションサービスとして提供されているサービスなのです。
次からはATOKを導入すると使用できる機能を紹介します。
ATOKを導入するメリットはなにがある?
Photo by Miguel Á. Padriñán from Pexels
ATOKを導入することで得られるメリットをご紹介します。
標準搭載される日本語入力システム(IME) にはない機能には魅力が満載です。
ATOKならではの便利機能を紹介していきます。
パソコンならではの推測変換機能
まずは推測変換機能についてご紹介します。
いやいや、そんなのはあたりまえに搭載されているでしょう?
そう思われた方はそのとおりです。
Windowsも10になってから、標準の日本語入力システムにスマートフォンや携帯電話のような予測変換機能が搭載されました。
1文字でも入力すると候補が表示されるあの機能です。
ATOKではさらに便利な推測変換機能を搭載しています。
モバイルデバイスではたくさんの変換候補を表示して、極力入力の手間を少なくする調整がされていると思いますが、ATOKの場合はより求められている変換候補を表示する調整がされていると感じます。
これはフルキーボードを使う前提のパソコンならではの調整です。
2~5文字入力すると、自分の入力したい変換候補が表示されてきます。
変換の精度も素晴らしく、過去に変換してきた自分の文章がうまく候補に登場してきます。
こちらの意図を考えてうまく先読みした候補がでてきている感じです。
誤字脱字や読みの間違いを修正してくれる機能も搭載しています。
すごく便利な機能なのですが、この機能に甘えてしまうとタイプミスが減らないかも。
先の推測変換機能とうまく協調して提案してくれるのがありがたいです。
ATOKインサイトが同時起動アプリの文章から変換候補を引用します
実に縁の下の力持ちな機能でありまして、さりげなく別窓に登場する言葉を候補に追加してくれる機能です。
変換に必要な手数を減らしてくれるので文章作成が早くなります。
メールの返信やSNSでの返信でも機能し、引用文でのことばが優先的に表示されます。
そのほかにメールの文頭やSNS投稿の決まり文句を学習して推測候補に登場させます。
話し言葉にも対応できる表現モード
SNSで会話のように書込む「話し言葉」にも対応出来ます。
さらに地域ならではの話し言葉に対応出来るので、方言も理解する柔軟性がすごい。
「きょう」とか「きのう」などで日付に変換もできますし、郵便番号も変換する事ができますので別に調べる必要がありません。
数字の変換もわかりやすく漢字を使用して候補に表示をしてくれます。
読み方の難しい地名も正しい名称を候補と共に表示してくれます。
これは本当に有り難い機能です。
枚方(ひらかた)を”まいかた”で入力すると指摘が出ます。
日本語モードと英語モードの切替え間違いも助けてくれます。
文章を作成しているときにはかなりの頻度で遭遇する間違いなので、誤入力した文字を消す事無く変換できるのは大変助かります。
さらにはホームポジションのズレに気付かず入力した文字すら対応。
至れり尽くせりの修正機能を搭載しているので、入力している本人の技量がどんどん落ちていくのでは無いかと心配しています。
さらに校正機能も搭載しています
誤用や誤読が発生したときに指摘してくれる校正機能も搭載しています。
校正機能は多彩で、あなたの文章を確認してくれています。
例えば間違った読み方で憶えている慣用句。
ら抜き言葉の指摘。
社内で日常的に使用しているカタカナ言葉の指摘。
今はない組織名の指摘。
など、多彩な校正機能を搭載しているATOK。
校正支援の設定を確認してみると
・誤りチェック
ら抜き表現、さ入れ表現の指摘
・表現の洗練
助詞の連続を指摘、重ね言葉の指摘
・敬語
不適切な敬語表現を指摘する、二重敬語を指摘する、他の敬語表現への言い換え
・用語、用例
同音語の使い分け、変更された市町村や企業名の指摘
・環境依存文字
環境によって表示されない文字を指摘
・印刷標準字体
これだけの機能が搭載されていました。
改めて調べると、多くの機能が搭載されてることに感心しました。
連想変換を使用して新しい表現方法をみつける
文章作成をしていると、もっと別の表現がないかと思う時があります。
こんなときもATOKは連想変換機能で表現方法の提案をしてくれます。
”慌ただしい”と入力したものの、何か他の表現がないかを調べたい。
こんなときに【Ctrl】+【tab】キーで連想変換機能が呼び出されます。
”2月”ではなく、時候の挨拶を使いたい場合。
連想変換機能をうまく使いこなせば、あなたの文章表現力がより多彩になりますよ。
英語入力支援機能も搭載しています
日本語入力ソフトのATOKは英単語や英文入力時も便利な機能を備えます。
推測変換も日本語と同様に候補を表示可能で、スペルチェック機能も備えています。
そのほかにも日本語から英単語への変換も可能です。
ATOK連携電子辞典(プレミアムサービス)
こちらのサービスはプレミアム機能を契約していると利用可能です。
ATOKからクラウド辞書にアクセスして国語辞典、英和/和英辞典と連携して、すぐに検索する事が可能になっています。
気になった単語の意味を調べるのにとても便利なサービスです。
また「ATOKイミクル」機能を利用する事で文字入力時以外の検索も可能で、使用方法は範囲選択をして【ctrl】を2回押すという簡単操作です。
「ATOKイミクル」はベーシックプランでも利用可能です。
より優れた学習機能を実現
ATOKは変換精度の向上を図るため「ATOKディープコアエンジン」を搭載し、進化させています。
AI技術の「ディープラーニング」を使用し、開発者目線だけでは認識出来ない日本語の特徴を抽出する事が可能となり、より精度の高い変換精度を実現しています。
もうひとつ重要なのは「人間の間違いを認識する」こと。
膨大な量の文章を入力していると、必ずタイプミスが発生します。
ATOKはこのタイプミスにも注目し、誤変換したあとの修正動作を確認すると、誤変換した単語は学習しないことで間違い変換が候補に出てくる事を防止します。
「リフレッシュナビ」であなたの集中力をチェック
ATOKには「リフレッシュナビ」という機能が搭載されています。
あなたのタイピングの打数やミスタイプをカウントして集中力が低下している可能性があると、通知エリアに休憩を促す案内が表示されます。
疲れてきたなーと思うちょっと前に通知されるので、効率の低下を抑えられます。
その他にも「ATOKマンスリーレポート」で自分のタイプミスの傾向などをおしらせしてくれる機能もあります。
自覚のあるモノから、そうではないものなど様々。
他人から指摘される事はないので、なかなか面白い機能だと思います。
つぎにATOKの弱点ともいえるデメリットもご紹介。
多機能であるがゆえのデメリット
ここからはATOKの弱点を書いていきたいと思います。
8年間ATOKを使い続けてきた三毛フミ目線での感想です。
設定の多さゆえにカスタマイズが難しい
多機能なATOKですが、自分好みの設定を見つけるのがとても難しいです。
日本語入力システムは裏方であるというコンセプトがあるのかもしれません。
なにより設定画面(プロパティ画面)が古い。
Windows10の時代なのにこの設定項目とデザイン。
設定変更したくても目的の項目が見つけられない事もあります。
初心者お断り的な空気が感じられるので、長年使用してきた三毛フミですらデフォルト設定のまま使い続けている状態です。
見た目の印象を変えてみたり、簡単メニューがあれば良いのですが・・。
性能の低いパソコンでの動作が重い
これも多機能故の悩みでしょう。
古めのパソコンだと動作が重く感じます。
極端に遅いわけではありませんが、若干の反応遅れを感じます。
参考までに三毛フミが使用しているパソコンのスペックです。
まだ使ってるの!?って感じのスペックなので、ここ数年のパソコン性能なら心配する事はないと思います。
1.仕事用デスクトップ
Core2duo(E8400) 8GBメモリー HDD
2.ブログ用ノートブック(バッテリー駆動時)
COREm3(6Y30) 8GBメモリー SSD
android版 ATOKの出来が悪い
ちょっと横道にそれてしまいますが、サブスクリプションの中にandroidアプリが含まれているので記載しておきました。
パソコン版とは別物の出来に驚くばかりです。
アプリ版ATOK。
スマートフォンが出始めの頃はむしろ優位性がありましたが、競合アプリが性能を向上しているのにATOKは置き去りにされている感じすらあります。
サブスクリプションで契約しているのにスマホはべつの入力ソフトなんで悲しいです。
フラワータッチ入力などの独自性もありますので、今後はもっとテコ入れをしてほしいところです。
サブスクリプション版のプランをご紹介
「ATOK Passport」のプランをご紹介します。
1.ベーシックプラン(月間)
基本となるプランで、330円/月で利用する事が可能です。
インストール可能な端末数は10台まで。
プレミアムプランとの大きな違いは電子辞書とandroidアプリのPRO版が使えない事。
三毛フミもこちらのプランを使用しています。
2.プレミアムプラン(月間)
クラウド電子辞書機能を搭載したプレミアムバージョンです。
550円/月で利用する事が可能。
こちらもインストール可能な端末数は10台まで。
androidアプリの「ATOK PASSPORT PRO」が使用可能です。
電子辞書機能を使いたいならこちらを選択することになりますが、差額220円/月で電子辞書機能がつかえるなら安いと思います。
細かいところでは、「クラウド推測変換」「ナントカ変換」が171万語から220万語にパワーアップします。
3.プレミアムプラン(年間)
プレミアムプランの年間契約版です。
金額が安くなるわけでもなく、メリットがよくわかりません。
自動更新機能を手動更新に変更できるようですが、違いはここだけのようです。
・「ATOK Passport」は業務改善したい人におすすめ
「ATOK Passport」は日常的にパソコンで文章入力しているなら、とてもオススメできるサービスです。
仕事で文章のやりとりをしているなら、間違いを0にしなくてはいけません。
うっかり見逃しをチェックしてくれるATOKの機能に助けられる事は少なくありません。
(繰り返しのメール返信や、Wordでの案内状の作成時に学習機能が生きてくる!)
三毛フミは8年以上もこのサービスを使用していますが、解約すると考えたときに躊躇してしまうサービスのひとつになってしまいました。
その投資額は三万円を超えてきますが、以外に安いと思ったのも事実。
毎日の作業で短縮できる時間は330円以上の価値があります。
毎日使うと当たり前になってしまうのですが、時々「LinuxMint」の日本語変換を使用する時に「ATOK」の優秀さに気付かされるのです。
ATOKは体験版を使用する事が可能なので、是非一度試して欲しいです。
辞書機能をアップデートできる日本語入力システムは、サブスクリプションととても相性が良いと思います。
「これはあきらかに便利だな」と、そう思えたときにサービスを継続できる。
その判断ができることもまたサブスクリプションサービスのメリットでしょう。
今回も長い文章になってしまいました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。