一度届いてしまうと「ほぼ永久に」とどく迷惑メール。
メールソフトを開くたびに表示される迷惑メールにうんざりしていると思います。
姿の見えない送信者である「彼ら」はどんな目的でメールを送ってくるのでしょうか?
そんな疑問から迷惑メールを少しずつ調べていくことにしました。
完全ブロックは難しいのですが、あなたのストレスを減少できればと思います。
- 「迷惑メール」や「スパムメール」の定義とは
- こんなメールをみたら注意です
- メーラーの機能で迷惑メールを判別する
- 強固なプライバシー
- フィッシング詐欺警告機能
- 学習型迷惑メールフィルター
- 迷惑メールは進化し続ける
「迷惑メール」や「スパムメール」の定義とは
Photo by Joanna Kosinska on Unsplash
まずは「迷惑メール」や「スパムメール」の定義について考えましょう。
個人的な見解だと、自分が望んでいないのに送られてくるメールは「迷惑メール」に相当すると思っています。
これは自分の意思で申し込んだ憶えの無いメール、たとえばネットショッピングでメールマガジンのチェックボックスを見逃してしまった。
そんな自分のミスともいえる事が原因でも、不快に思えば「迷惑メール」ということになるという認識です。
しかしこれは個人の見解なので、人によって捉え方や考え方が変わります。
では一般的な「迷惑メール」とはどういったメールの事でしょうか?
法律で決められている「迷惑メール」の定義
「迷惑メール」は送信を規制する法律が存在します。
対象となるメールは、広告宣伝のために送信される電子メールです。
そして現在認められている「オプトイン方式」と呼ばれる方法は、受信者が送信者に対してメールの配信に同意する、あるいは依頼する形で成立します。
ネットショップを利用したときにチェックボックス形式で用意されているのを見たことがある人も多いと思います。
つまり受信者の許可なく送信されてくる広告宣伝メールは「迷惑メール」に分類されるわけですね。
しかしいくつかの例外がありました。
たとえば取引関係がある相手の場合や、自己のメールアドレスを通知した相手からやのメールについては除外される場合があります。
例えば・・
・名刺に記載されている。
・インターネットで公開されている。
などの場合がこれに相当します。
また、「オプトイン方式」で成立した受信者側の同意についても、送信者側は同意を受けた状況を記録する義務や、送信するメールにもいろいろな条件が定められています。
※「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」は平成14年7月1日に施行されていますが、その後いくつかの改正を経て平成20年に現在の「オプトイン方式」が採用されました。
法律を元に「迷惑メール」を考えると、自分のミスで見逃したメールマガジン購読のチェックボックスなどは「迷惑メール」には該当しないと言えます。
でも安心してください。
「オプトイン方式」で成立したメールについては、必ずメール本文に購読解除用のリンクアドレスが記載されています。
受信をやめたい場合は購読解除の手続きをして対処しましょう。
「スパムメール」の定義は受信者の同意なしに送られてくるメール
次に「スパムメール」について考えてみます。
「スパムメール」は前述した「オプトイン方式」を無視したメール、つまり受信者の同意なしに送られてくるメールのことを言います。
誰も目から見ても「迷惑メール」といえる「スパムメール」ですが、正規の方法をつかっていないだけにやっかいな存在です。
法に違反しているメールだけに、その内容は広告ではなく「フィッシング詐欺」などの犯罪の手法として利用されている事が非常に多く危険です。
内容も大手企業を名乗ってみたり、エラー通知メールっぽく表記したりと非常に多彩。
最近のメールは笑えないくらいに本物そっくりのメールで受信者をだましにきています。
本当に悪質。
私の職場でも不安になった人から相談を受けますが、普通に送られてきたメールですら疑ってしまう有様です。
ここまでくると安心してメールを見ることができずメールソフトを開くことすら嫌になってきますので、何か対策を講じる必要があります。
「スパムメール」の目的で有名なものは「フィッシング詐欺」と呼ばれる犯罪の手口です。
その被害は様々で、個人情報の収集からお金を騙し取る詐欺行為までと幅広く、手口も年々進歩している状況です。
共通して言えるのは「スパムメール」そのもので目的を達成するわけではなく、受信者を騙すウェブサイトまで誘導するのが目的であること。
巧妙に作られた「スパムメール」には必ずどこかにウェブサイトへのリンクがあるはずです。
逆にいえば、そのリンクをクリックしなければ被害は発生しません。
煩わしいメールが毎日届くのは不快なのですが、いかに「スパムメール」を見抜いて無視できるか。
これが受信者である私たちにできる最大の防御というわけです。
こんなメールをみたら注意です
では「迷惑メール」が実際に届いたらなにを元に判断したら良いのでしょうか。
実際に届いたメールを見てみます。
JR東日本から素敵なメールが届いていました。
JRのロゴが入っているのでいかにもって感じがしますが、私は「えきねっと」というサービスを恥ずかしながら知りませんでした。
まあ住んでいるところもJR西日本管轄ですし・・・
でも実際に「えきねっと」を利用している人ならびっくりするでしょう。
その内容はこうです。
2022-05-29 【重要】えきねっとアカウントの自動退会処理について 33284***
【JRのロゴが貼られている】
・日頃より「えきねっと」をご利用いただきありがとうございます。
・当社は5月30日にシステムを更新する予定です。
・アカウントに長期間ログインしていないため、
・24時間以内にアカウントにログインして関連情報を更新してください。
・アカウント情報を更新しない場合は、アカウントを削除させていただきます。
・ご協力ありがとうございます。
ログインはこちら
※えきねっとトップページ右上のログインボタンよりログインしてください。
本メールにお心当たりの無い方は、誠にご面倒ではございますが、下記電話番号までご連絡いただきますよう、お願い申しあげます。
<メンバーシップ?サービス?センター
0120-020*** (9: 00~17: 00/土日祝日)
海外もしくは携帯電話からは、03-6635-****まで。
長期間ログインしていないのでアカウントを消しちゃうよってメールです。
利用しないから、消してくれてかまわんよって思う人もいるかもですが・・
迷惑メールとしてはかなり優しい書き方の文章ですね。
「ちゃんと利用してるよ?」って思った人は確認で押しちゃう可能性があります。
「ログインはこちら」の下には「えきねっとトップページ右上のログインボタンよりログインしてください。」の説明もありますね。
ユーザーの行動を促すフレンドリーなメールです。
だまされて押してはいけません!
あやしいメールはここをチェックしよう
なんとなく違和感を感じるメールでしたね。
人間の感覚は鋭くて、まだ認識できていない間違いをすでに見つけていたりします。
その直感を信じて、いくつか内容をチェックしていきましょう。
メール送信者のアドレスを確認
まずはメール送信者のチェックです。
送信者名は「JR」になっていますが、ここの名前は偽装可能です。
アドレスをチェックすると「info@mscuui-info.com」というアドレスから送信されていました。
infoと記載されているのでなんとなく案内メールっぽいですが、@から後ろのアドレスに関してはJRとは無縁のアドレスに見えますね。
すこし疑った方が良いと思います。
文章の内容を確認
一見すると普通な案内文に見えるのですが・・
本文なのに箇条書きみたいな「・中点」が打たれていること。
メールが届いてから24時間以内というあり得ないタイトな時間設定。
心当たりがない場合は電話しろという二重トラップ。
メンバーシップ?サービス?センターという本人も疑いを隠せない対応部署。
といった具合で、おかしな表記がちらほら見えます。
最下段のコピーライトは本物と同じなので、ちょっと頑張ってますね。
よくよく見ると本文にも不自然さが見えてきました。
リンクアドレスが不自然
一番よく見て欲しいところです。
「ログインはこちら」とかかれている場所にカーソルを当てると
https://www.eiki-ojp.top/ というアドレスが表記されています。
本物のえきねっとのトップページは
https://www.eki-net.com/Personal/Top/Index
微妙にアドレスが違いますよね。
似せていますが、eki が eiki になってます。
なにかのトラップページに移動させるようになっているのでしょう。
メーラーの機能で迷惑メールを判別する
このようなうっとうしいメールを受信しないようにする方法はあるのでしょうか?
完全にブロックすることは基本的には不可能です。
メールアドレスを変更しない限り、あなたのアドレスに延々と迷惑メールを送り続けてくるでしょう。
迷惑な話です。(だから迷惑メールなのですが・・)
面白おかしく変な文章を楽しむ余裕があれば良いのですが、相手も学習をかさねて精巧なメールを送ってくるようになります。
特にAmazonや運送会社のメールに偽装してきた場合はうっかりクリックしそうになることもあって心臓に悪いです。
私の場合はメーラー(メールソフト)にThunderbird(サンダーバード)を利用して、迷惑メールの判定をしてもらってます。
最初は迷惑メールを自分でマークしていくのですが、徐々にメーラーが学習して迷惑メールを自動マークしてくれるようになるのです。
マークした迷惑メールは専用フォルダに移動するようにしておけば、受信トレイはすっきりきれいな状態を維持できます。
Thunderbird(サンダーバード)はメーラーとしても高機能なので、こだわりがなければ一度使ってみることをオススメします。
Thunderbirdの機能説明ページから引用した迷惑メール対応機能
強固なプライバシー
Thunderbird は HTML メッセージに埋め込まれたリモート画像の読み込みをブロックし、ユーザーのプライバシーを保護します。
フィッシング詐欺警告機能
Thunderbird は、受信したメッセージに個人情報や機密情報を騙し取ろうとするフィッシング詐欺の危険性が疑われる場合、警告を表示します。さらに二重の対策として、メッセージ内に表示されている URL と実際に開かれるウェブサイトが異なる不審なリンクがクリックされた場合も、ブラウザーでそのサイトが開かれる前に警告を表示して注意を促します。
学習型迷惑メールフィルター
以前から好評をいただいている迷惑メール対策機能は、あらゆる手口の迷惑メールに対応できるよう作られています。すべての新着メッセージは学習型迷惑メールフィルターで解析されます。ユーザーが迷惑メールの判定を行うたびに、その内容が蓄積されて自動判別の精度が向上するので、より多くの時間を重要なメッセージのやりとりに割くことができます。プロバイダーや社内メールサーバーの迷惑メールフィルターを併用すれば、受信トレイから迷惑メールが激減することでしょう。
迷惑メールは進化し続ける
迷惑メールは数多くのパターンがあり、その手法もどんどん変化しています。
送信者は真面目なタイプなのか、同じパターンで満足することはありません。
一度送った内容でも、文章や表現をアップデートして送り続けます。
(迷惑なのですが、その努力を感心することもあり・・)
私も迷惑メールに悩まされている1人なので、その対処法を見つけたらブログに追記していくつもりです。
迷惑メールに悩まされている人の不安がすこしでも減らせたらよいのですが・・・
今後も記事は追記していきますので、どうぞよろしくお願い致します。